DIALOG IN THE DARK 2006

今日はすごいワークショップに参加してきた。それは以前行き損ねたもので
DIALOG IN THE DARK 2006』というワークショップ型展覧会。
本当の暗闇の中を杖を持ちアテンドさんの誘導に従って8人グループで進んでいくんだけど
アテンドさんは全員視覚に障害がある方で、私のグループのアテンドさんは全盲だった。
だけどただの暗闇を進むのではなく、私たちが日常何気なく過ごしているシチュエーションでおじいちゃん家だったり
夏祭りの会場だったり森の中、お茶屋さん、そんな所をみんなでちょっとずつ進んでいく。
最初少し明るいところから真っ暗闇(目が慣れても何も見えない)に入った時“ヤバイ!早く出たい!!”って感情が
湧き上がったけど、そんな気持ちはすぐに安堵感に変わった。
私たちはみんな今日始めて出会った関係なのに暗闇で名前を呼び合い面白い物に触れたらみんなに教えてあげる、
あの空間では人と人との距離がすごく近かった。
それに耳を澄ませば虫の声、冷たい空気の匂い、冷たく澄んだ水の感触、ブドウジュースの味、視覚以外の4感が普段よりも断然研ぎ澄まされている。
目が見えないとか暗闇って不便な事も当たり前にあると思うけど、きっとマイナスな事だけじゃないんだと思う。
あの空間ではちょっとだけ他人に対してだったり物事に対して心豊かに接することができるんじゃないかな〜って思った。
だけど明るいところに出てきたとたん私たちとアテンドさんとの関係が逆転し、そして一緒に1時間半共にしてきた人たちが急によそよそしくなってしまったのが寂しかった。なんだか本当に不思議な体験だったな〜。

それにしても目からの情報がないと味が濃く思えたり時間がだいぶ遅く進んでいるような気がするのはなんでだろう?
1時間半も暗闇にいたのに45分くらいに思えた。
あと、アテンドさんがグラスにこぼさずビールを注いだり、暗闇をすいすい進んでいったりできるのが衝撃的だった。
やっぱり慣れてしまうとそれが普通になってしまうということなんだろうか?
私は目が見えるけど、他の感覚も大切にしたいと思う。
今日はほんとに良い体験をした☆